心ゆくまで崖っぷちで読む本

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歴史

【読書332】ミャンマーの柳生一族

ミャンマーの柳生一族 (集英社文庫) 作者: 高野秀行 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2006/03/17 メディア: 文庫 購入: 6人 クリック: 63回 この商品を含むブログ (49件) を見る 「どこか遠くにミャンマーっていう国があるらしいが、おまえ、知ってるか?」…

【読書325】隣のアボリジニ 小さな町に暮らす先住民

隣のアボリジニ 小さな町に暮らす先住民 (ちくま文庫) 作者: 上橋菜穂子 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2010/09/08 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 11回 この商品を含むブログ (13件) を見る オーストラリアの先住民、「アボリジニ」。その単語か…

【読書318】【読書319】天皇の料理番(上)(下)

「天皇の料理番・上」「天皇の料理番・下」(杉森久英/集英社文庫) 宮内省大膳職司厨長(料理長)秋山徳蔵。大正期から昭和期に生きた料理人であり、日本における西洋料理、特にフランス料理の第一人者である。本作の主人公は「秋沢篤蔵」は秋山徳蔵の経歴を…

【読書318】あやかし草子 みやこのおはなし

「あやかし草子 みやこのおはなし」(千早茜/徳間書店/ひたちなか市立図書館書蔵) 「おとぎのかけら」が西洋童話をモチーフにした現代劇だったのに対して、日本の妖、怪異をテーマにした時代劇が本作だろうか。妖を奇怪とは感じても、驚異とは思わない。人…

【読書310】迷宮レストラン

「迷宮レストラン―クレオパトラから樋口一葉まで」(河合真理/日本放送出版協会) 本を読んでいて、この人はどんなものを食べていたのだろう?と疑問に思うことはないだろうか。 あるいは物語に出てくる美味しそうな料理が、実際はどんなものか想像がつかなか…

【読書307】レパントの海戦

「レパントの海戦」(塩野七生/新潮文庫) 地中海三部作と言われる一連の作品の最終作。 本作ではコンスタンティノープルの陥落から118年後、前二作では脇役であったヴェネチアを主軸に西欧キリスト世界VSオスマン・トルコの、最後の海戦が描かれる。 政治は血…

【読書305】ロードス島攻防記

「ロードス島攻防記」(塩野七生/新潮文庫) ドルチェと呼ばれるほどの甘い気候、薔薇の咲き乱れる古代文明の気配を感じる島、ロードス。 エジプト・シリアを手中に収めたトルコにとっては内海と呼べる東地中海に位置しながら、キリスト教の宗教軍である聖ヨハ…

【読書304】イスラームの世界地図

「イスラームの世界地図」 (文春新書/21世紀研究会) 「イスラム原理主義」、「イスラム過激派」、ニュースを賑わすそんな単語に、なんとなくイスラム=過激で怖いもの、というイメージをもっていないだろうか。 本書は しかしイスラームについて、私たちは何…

【読書301】文明を変えた植物たち ーコロンブスが遺した種子

「文明を変えた植物たち―コロンブスが遺した種子」(酒井伸雄/NHK出版/ひたちなか市立図書館書蔵) コロンブス以降、ヨーロッパ世界には新大陸原産の数々の植物がもたらされ、現代文明の礎となった。 その中でも影響が大きかったと思われる6つの植物が、ジャガ…

【読書289】バナナの世界史 歴史を変えた果物の数奇な運命

「バナナの世界史――歴史を変えた果物の数奇な運命」 (ダン・コッペル/太田出版/ひたちなか市立図書館書蔵) 小麦、米、とうもろこしに次いで世界第4位の生産量を誇る農産物、実はそれがバナナであるという。 世界で最も多くの人口を上から救っている植物であ…

【読書273】海の翼

「海の翼」(秋月達郎/新人物往来社/守谷中央図書館所蔵) 「いいでしょう」 ビルセルは、即座に快諾した。 「至急、日本人を救うための航空機を派遣してもらえるよう、本国に電報を打ちます」(109ページ) たったこれだけのセリフに、思わず涙がこぼれそうにな…

【読書272】文明は農業で動く

「文明は農業で動く」(吉田太郎/築地書館/茨城県立図書館所蔵) 近代農業は石油で動く工業だ(2ページ) 化学肥料と農薬、販売種子に依存し、多量の水を消費する現代農業への批判とともに、「持続可能な農業」が叫ばれて久しい。その言葉自体、手垢にまみれた感…

【読書264】泥ぞつもりて

「泥(こひ)ぞつもりて」(宮木あや子/文藝春秋/ひたちなか市立図書館所蔵) 清和、陽成、そして宇多…。平安時代前期、三人の天子の影にあった後宮の女たち。 そこに藤原家の思惑も絡み合って、濃密な時の流れる愛憎劇である。 短編形式でまとめられているが、…

【読書257】Google Earthでみる地球の歴史

「Google Earthでみる地球の歴史」(後藤和久/岩波科学ライブラリー/ひたちなか市立図書館書蔵) 「GoogleEarth」、それはGoogle社が提供している無料の地球儀ソフトウェアである。 世界中の衛生写真を地図上に貼り合わせて、あたかも地球儀であるかのように、…

【読書256】ガラシャ

「ガラシャ」(宮木あや子/新潮社/ひたちなか市立図書館書蔵) 細川ガラシャ。戦国時代から安土桃山時代にかけてのキリシタンとして著名な人物であるが、本書は細川ガラシャ、というよりは、明智玉子の物語である。キリスト教徒であった彼女、ではなく、彼女の…

【読書254】日本の恐竜図鑑:じつは恐竜王国日本列島

「日本の恐竜図鑑:じつは恐竜王国日本列島」(宇都宮聡・川崎悟司//ひたちなか市立図書館書蔵) 日本国内で発掘された化石から、太古の日本に生息していたであろう恐竜をまとめた図鑑。 福島県で発見されたフタバスズキリュウ、福井県の勝山竜ことフクイサウル…

【読書233】コンスタンティノーブルの陥落

「コンスタンティノープルの陥落」(塩野七尾/新潮文庫) ビザンチン帝国の首都として、千年を越えて栄華を極めた都市、コンスタンティノープル。 三重の城壁と金角湾に守られ、地中海貿易の要として栄えた古都は、どのようにしてオスマン・トルコの軍勢に敗れ…

【読書227】史料が語る近世末期タイ─ラタナコーシン朝前期の行政文書と政治

「史料が語る近世末期タイ─ラタナコーシン朝前期の行政文書と政治」(川口洋史/風響社) アユタヤの滅亡後、王朝の交代を経て、シャム(タイ)を統治したラタナコーシン朝。アユタヤ復興を目指したと描かれることの多い王朝であるが、遺された行政文書、文書史料…

【読書218】イスタンブールを愛した人々―エピソードで綴る激動のトルコ

「イスタンブールを愛した人々―エピソードで綴る激動のトルコ」 (松谷浩尚/中公新書) イスタンブールに暮らした外国人の活動、関係から、当時のトルコの外交、内政状況に触れられた一冊で非常に勉強になった。 ◾︎ナイチンゲール ナイチンゲールがウスキュダ…

【読書216】そこに日本人がいた!―海を渡ったご先祖様たち

「そこに日本人がいた!―海を渡ったご先祖様たち」(熊田忠雄/) 公的使節団として、芸術への夢を胸に、一攫千金を夢見て、あるいは今の貧困から抜け出すために。 交通網が発展した現代でも遠い数々の異国。敷居の高い海外生活。 様々な事情を抱えて海を越え、…

【読書206】ストーンヘンジ 巨石文明の謎を解く

「ストーンヘンジ」(双元社/アルケミスト双書/岡崎市立図書館所蔵) 私の憧れ遺跡不動の第一位はイースター島のモアイ像であるが、次点はイギリスストーンヘンジなのである。 そもそも巨石文明が好きだが、資料や遺物が少なく巨大な石の建造物だけがただ遺さ…

【読書197】宴のあと

「宴のあと」(三島由紀夫/新潮文庫) 本作の主人公である福沢かづは高級料亭「雪後庵」を一人で切り盛りする女将、いわゆる女傑として描かれている。保守党御用達の料亭の女将でありながら、50代にして革新党の野口雄賢に出会い、結婚する。 やがて野口が革新…

【読書195】おろしや国酔夢譚

「おろしや国酔夢譚」(井上靖/文春文庫) 天明2年(西暦1782年)、江戸を目指して伊勢を出向した、船「神昌丸」は台風に遭遇し、大黒屋光太夫をはじめ17名の船員たち。 漂流中に1人、漂着した厳しい寒さのアムチトカ島での7人をはじめ、櫛の歯が抜けていくよう…

【読書187】旅いろいろ地球人

「旅 いろいろ地球人」(国立歴史民俗博物館) 国立歴史民俗博物館、通称「みんぱく」の研究者の方々によるコラム集。 「異文化を学ぶ」と題して毎日新聞に連載された150回分の原稿が、加筆修正されたうえでまとめられている。 凧とクモの糸を使った、変わった…

【読書184】ロシアは今日も荒れ模様

「ロシアは今日も荒れ模様」(米原万里/講談社文庫) ロシア語同時通訳者だった米原万里さんによるロシアと酒と政治家と、といった感じのエッセイだ。 本書で主に描かれているのはエツィン、ゴルバチョフの時代、1980年代後半から1990年代だろうか。 ペレスト…

【読書144】シューリマン旅行記 清国・日本

「シュリーマン旅行記 清国・日本」(著:ハインリッヒ・シュリーマン、訳:石井和子/講談社学術文庫) 「旅と病の三千年史」から旅繋がりで。 タイトル通り、トロイの木馬の発掘で有名なシュリーマンの清国・日本見聞録。旅行記だ。 彼が世界漫遊の旅に出たの…

【読書089】高熱隧道

「高熱隧道」(吉村昭/新潮文庫) 黒部第三発電所建設のため、水路トンネル及び欅平駅~軌道トンネルの開通を目指す現場を描いた一冊。 資材運搬中の転落死にはじまり、岩盤温度はセ氏150度を超える灼熱地獄、宿舎を襲う大雪崩。無残に死んでゆく人夫たち。 国…