心ゆくまで崖っぷちで読む本

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【読書028】おきなわの怪談

首里城に沖縄書籍コーナーがあって、二冊購入したうちの一冊。旅行中の夜、ホテルって案外暇なので。

おきなわの怪談」。

Amazon上では表紙が掲載されてるんだけど、なぜかサムネイルは表示されないという。

一つだけご紹介。

十五夜の由来について書かれたお話、「影のない男」。

***

十五夜の晩、男が友人とともに散歩している。

ふと足下を見下ろした友人が言う。

「お前の影の頭がないぞ!」

これはどうしたことだろうか。男の影からは確かに頭が消えている。

悩んだ末に、友人に指摘された男は、おばぁに相談に赴く。

おばぁは言う。

「お前さんは死にかけているよ。」

「死にたくなければこの弓矢で一番大切な者を殺すんだ。」

おばぁの家を出た男は、渡された弓矢を手に考える。

(はて、一番大切な者とはいったい誰だろう?)

(ああ、きっとこの馬に違いない。)

男は狙いを馬に定め、殺そうとするが、馬は暴れてなかなか殺せない。

しばし格闘した後、

(ひょっとして、俺は間違ってるんじゃないか?)

腰を落ち着けて再考すると、脳裏に妻の顔が浮かんだ。

(そうだ、大切な者とは妻に違いない!)

母屋に向かう。

「おかえりなさい。」

妻へ向かって弓を引いた。

矢は妻を貫通して、妻の後ろ、戸棚に刺さる。

ドサッと音がして戸棚から若い男の死体が出てきた。

実は妻と若い男は浮気をしていて、今日、男を殺して一緒になろうと画策していたところだった。

だから、十五夜の夜には、月を見上げないといけないよ。

おしまい。

***

まず、「大切なの者」は馬じゃないだろ。最初から妻だろ、常識的に考えて。

しかも、大切な者のはずなのに、あっさり殺しちゃうし。

そんなんだから浮気されるんだ。

だから十五夜には月を見上げるって。むしろ足下見て影を確認しなきゃだめだろ。

翌日美ら海水族館の入り口で影の写を撮ったら友人の頭がなかったから、彼の恋人は浮気してるに違いない。

色恋ネタの豊富さに南国情緒感じました。

結構、理不尽な妬みや恨みも多くて、どろどろした民族性だったのかなーという心証。