心ゆくまで崖っぷちで読む本

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【読書121】小美代姐さん花乱万丈 【読書122】小美代姐さん愛縁奇縁

シリーズなので二冊一気に紹介。

どちらもやや独特だが軽い読み口で。

 

小美代姐さん花乱万丈」(群ようこ/集英社文庫)

 

舞台は大正から昭和にかけて。

右手に軽い障害があり左利き。学校嫌いで三味線に秀でた美代子は、芸者の道を選ぶ。

自ら選んだ厳しい修業。芸者ゆえの悲恋。空襲、結婚・出産。

売れっ子芸者となった美代子の前半生を描く時代小説。

 

子供から実際に芸者になるまで、子供視点での花街の煌びやかさ。

主人公美代子に視点を当てれば、ただただ明るい、努力の人なのかもしれない。ただ、学校の章やOLの章をみる限り好きなことしかやらないし、

あまりに明るい人間として書かれているため、書かれてはいない暗部が気になってしまう。

 

本人は幸せかもね、といううがった感想。

 

小美代姐さん愛縁奇縁」(群ようこ/集英社文庫)

 

一冊目の続編。

美代子の結婚から、二人の旦那さんとの生活、二人目の旦那さんの死亡までを描いた作品。

時間軸としては一冊目とだぶる部分もありますが、一冊目よりも美代子の内面が描かれており、。

一冊目に比べてただ明るいだけでなく苦労や人間ぽさが増している。

 

最初の結婚と新婚生活、出産、夫の浮気や姑との確執、そして死別。残った借金を抱えての再出発。

モラハラ気質の一人目の旦那さん。二度目の結婚と介護。

穏やかなだけではない老後。

 

美代子を主人公としてみれば、努力し明るく生きる人の物語なのかもしれないが、同居家族や子供の立場で見ると全く笑えないんじゃないかなー。

いわゆる毒親だと思う。一冊目よりも暗部が書かれている分、その印象を強く受けた。

 

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