心ゆくまで崖っぷちで読む本

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【読書123】私の美の世界

私の美の世界」(森茉莉/新潮社)

 

森鴎外の娘、森茉莉によるエッセイ集。

1月頭くらいから読んでいたんだけど、ようやく読了。お風呂の共にゆっくりゆっくり読破。

 

おしゃれなカフェとかで、読むのに良さそうな女子力が高いんだか低いんだかわからない一冊。

 

木の箱に入った黄色のレモン石鹸を贈りものにするとか、冷蔵庫がおしゃれじゃないからいやだけど、アイスティーが飲みたいから必死になって氷を買いに行く日常とか、もーなんなの!

「貧乏サラヴァン」の項の食べ物の記述がおいしそう。

 

北杜夫さんが解説を寄せているけど、

>お嬢さんであった茉莉さんは、齢だけとっても未だにお嬢さんなのである。

まさにこれ。

作家デビューが50歳というから、書かれたときはおそらくすでに老人といっていい年齢だったと思うが、お嬢さんのまま大人になり、齢を重ね、お嬢さんのまま生き続けてた人、という印象。

 

同時に、お嬢さんであり続けた故の、世間知らずさや偏見を持った人間であることを感じる。

決して科学的ではないし、論理的でもない。

なのに変に理由をつけることになって、ものすごく嫌な人に見える文章がある。

いっそ好き/嫌いの感覚だけで論じてくれたら、と思った。

 

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