心ゆくまで崖っぷちで読む本

読む読む書く書く、時々考える(旧insolble)

【読書132】ガンジス河でバタフライ

ガンジス河でバタフライ」(たかのてるこ/幻冬舎文庫)

 

筆者が20歳頃にかけてした旅を振り返って書かれた一冊。

香港-シンガポール-マレーシアを経てシンガポールを旅するアジア編とひたすらインドをめぐるインド編の2章立て。

 

最初に巻末の筆者年表の様なものを目にしてしまって、その内容大いに白けた気分になりつつも、amazon高評価だしなーと読み始めた。

軽い読み口でさくさく読めるけど、かなり無謀な、命知らずな旅をしているように思えて、ちょっと評価に困る一冊。

 

学生時代、筆者同様にインドをバックパックしたという同僚がいるんだけど、インドの感想を聞くと「疲れる!」としか言わない。本書を読んで、読んでるだけでも疲れるな、とちょっと思った。

インド放浪について好意的に書かれている本書を読んでも(読んだからこそ?)、行ってみたい気持ちよりもドン引きの気持ちが勝る国インド。よくわからないけど凄そうだ。

 

基本的にはバックパック中の他人、現地の方や同じように旅行中の方とのかかわりに主眼が置かれている。

食べ物もおいしそうだし、しつこい物売りなどネガティブなことも、ネガティブ満載には書かれていないので、読後感は悪くない。

しっかし、知らない人について行ったりガンジス河で泳いで流れてくる死体に触ってしまったり。

破天荒で楽しげとも取れるけど、無謀な旅は、最終的には自己責任では済まなくなる可能性があるからなぁ。

 

もう、ひとつ残念なのは、本書が旅行から帰ってきて直後に書かれたのではなく、後に書かれたという点だろうか。

鮮明な記憶で書かれたものではなく、かつて旅した記憶としてよくも悪くも強化されているような感じを受けた。手記等を参考に書いてはいるのだろうけど、時間の経過とともにフレッシュな感情は失われているように思える。