心ゆくまで崖っぷちで読む本

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【読書137】黄泉坂案内人

黄泉坂案内人」(仁木英之/角川書店)

 

うつしよと彼岸をむすぶ黄泉坂。

未練をかかえて死んだ人間は黄泉坂を越えられず、未練が妄執になり、やがてはマヨイダマと呼ばれる人に害をなすものになり果てると言う。

 

ナトリに名前を奪われ、黄泉坂を行き来するタクシー運転手になってしまった速人と、黄泉坂の村の少女彩葉。

生きてないけど死んでない、微妙な立場の二人が、黄泉坂案内人として、死者の未練を解消し、彼岸へと送り届ける物語。

 

この送り届ける物語の、一つ一つの話がすごく良い。

案内人の二人が手出し口出しはするものの、死者が自ら未練に気づいたり、己の未練を解消する。

二人はあくまでサポート役で、主役は死者なのだ。

 

全6話中3話がこの送り届ける物語なんだけど、外れがない。涙腺がゆるむ感じ。

 

後半〜ラストは、結末へ向けて急ぎ足になるが、スピード感があって、私は好きだ。

 

ラストは、どっちを選ぶかなぁと思ってみてたら、比較的ハッピーエンド感薄い方で、個人的には少し残念ではある。

 

ただ、玉置さんの萌えキャラぷりに好き嫌いがありそう。

読んでる最中はちょっとげんなりしていたけれど、読み終わると可愛い気がしてくる。玉置マジック。