心ゆくまで崖っぷちで読む本

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【読書213】ヤノマミ

ヤノマミ」(国分拓/日本放送出版協会/岡崎市立図書館所蔵)

 

独特の言語、独特の文化を守りながらブラジルのアマゾンに暮らすヤノマミ族

本書は合計で実に150日間という長期取材中にあったジャーナリストの手記であると同時に、原生異文化に放り込まれた現代人の手記でもある。

 

生まれ落ちた子供は、母が選ぶまで人ではなく、時にそのまま精霊に返される。

独特の人間関係。

文字を持たず、ゆえに口語で繰り返される語り。シャーマン。

 

そして、いつものように、闇の中から知らない言語が聞こえ出す。誰かが話し、誰かが笑う。アハフー、アハフー、アハフー。(12ページ)

異国の、異文化の、というより異世界の出来事のようだ。

ドキュメンタリーであるのだが、読感はファンタジー、妖怪譚に近い。

そこは我々人間と同じ、人間が暮らす社会でありながら、異なる生物が暮らす社会。

 

普段我々の生活している社会のすぐ近くにあって、しかし明確に一線を画す世界だ。

グローバル化の流れに伴い多くの民族・風習が失われる中で、独自言語、文化を残すヤノマミ。大変興味深く読んだ。

 

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