心ゆくまで崖っぷちで読む本

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【読書294】魔女の宅急便4 キキの恋

魔女の宅急便4 キキの恋」(角野栄子/福音館/ひたちなか市立図書館書蔵)

 

カラッと爽やかな夏のシーンから始まる。

しかし、前巻ほどではないにせよ、うじうじは健在で、もう読むのをやめてしまおうかと一瞬思った。

 

魔女とはいえ、キキは年若き乙女。恋もするし、浮き足立って失敗もする。

それはいい。

だけど、キキは失敗はしても、あまり自分の過失の報いを受けていないよなぁ、と思う。

宅急便の仕事で、寄り道ゆえに荷物を破損しても、みんなが優しく許してくれる。

浮かれた夜遊びでクスリグサの収穫を忘れてもコキリさんは助かったし、トンボさんは優しくしてくれる。

だから、本文の中では反省した様子であるけれど、同じことを繰り返すし、繰り返さないための対策もうたない。

 

独り立ちしたての一巻ならばお話のエッセンスだった失敗も、年次が進んでいくごとに、成長しないなぁという悪印象に変わってきてしまった。

 

キキが10歳で魔女の修行を始めた時、そして13歳で独り立ちをした時、周りの同年代はまだ子どもとして遊び、学校に通っていた。

その中で集団生活を学び人との関わり方を学んでいたんだろう。

 

だけど、キキの生業は魔女。そして彼女が選んだ仕事は自分1人で荷物を運ぶ「宅急便」だった。

その差が出てきているのかなぁ、なんておはなしの人物なのに深読みをしてしまう。

 

遊びたいばかりにものすごく「嫌なやつ」になっているキキが、妙に年相応に見えた。