心ゆくまで崖っぷちで読む本

読む読む書く書く、時々考える(旧insolble)

【読書345】世界のじゃがいも料理: 南米ペルーからヨーロッパ、アジアへ。郷土色あふれる100のレシピ

本日5月30日はジャガイモの原産地ペルーではジャガイモ祭りの日であるという。この日は、300種類ものジャガイモが一同に会するというから驚きだ。

メイクイーン、男爵などの定番系に加え、キタアカリ、インカのめざめ・インカルージュなどのインカ系、スーパーでみかけるジャガイモの種類もだいぶ増えてきたとはいえ、300種類には遠く及ばない。

そんな原産地で300種、世界的にはもっとたくさんの種類があるであろう、ジャガイモの世界の料理を取り上げたのが本書である。

単なるレシピ本ではない。
コラム欄では各国の食文化の中でのジャガイモの立ち位置 、歴史的経緯などに広く触れており、レシピ欄でも料理の起源や親しまれる理由、他の食材との組み合わせに触れるなど、ジャガイモを詳しく知ってもらおうという気持ちを感じる。
 
ジャガイモは日本ではナス科に属する植物であるが、これは英語ではポテトファミリー、つまりジャガイモ科であるというから、いかにジャガイモが重要視されているかが伺える。
 
気になったもの、アンデスに天然のフリーズドライとも言える乾燥ジャガイモだ。高地の冷温を利用し、凍結と解凍を繰り返して作るという。一度食してみたいと 思っていたのだが、
青森にあることが紹介されているが、おそらく同様のものは静岡だか山梨だかにもある。
 
レシピに単に「ジャガイモ」とするのではなく、メイクイーンか男爵か、あるいは新ジャガかなどカッコ書きがされているのも嬉しい。
一言にポテトサラダと言っても、マッシュポテトを使うもの、角切りのポテトを使うもの、味付けもレモンにスパイス、チリが入るもの、日本のマヨネーズ和えなど、実に様々だ。
タラモサラダが「たらこ+芋」ではなく、魚卵の入ったマッシュポテトである「タラモサラタ」というギリシア料理に由来することは知っていたけど。
 
茹でて塩こしょうやスパイスなどで簡単に味付けをする、というシンプル料理だけでも文化や風土によって様々なバリエーションがある。
なお、フライドポテトの形や食べ方、付け合わせだって様々だ。フライドポテトにベイクドポテトをつけあわせる国すらある。
 
ジャガイモを巡る多様な文化を感じられる一冊であり、ジャガイモの伝播と料理の伝播も併せてみるとまた違った景色が見えそうである。