心ゆくまで崖っぷちで読む本

中小企業診断士(登録予定)の読書ブログ

2013-01-01から1年間の記事一覧

【読書208】今日もごちそうさまでした

「今日もごちそうさまでした」(角田光代/アスペクト/岡崎市立図書館所蔵) タイトル通り食にまつわるエッセイ集である。 一言に「食」と言っても、「食事」にまつわるもの、「食文化」にまつわるもの、「調理」「料理」にまつわるものなど実に様々で同じ「食…

【読書207】世界の鍋ーいつもと違うごちそうレシピ厳選29

「世界の鍋 いつもと違うごちそうレシピ厳選29」(服部直美/情報センター出版局/岡崎市立図書館所蔵) 鍋と言っても水炊きのような汁物から鍋焼き、蒸煮、蒸し焼まで実に様々な鍋を使用した料理が紹介されている。 レシピ数は29と少ないものの、あまり馴染みの…

【読書206】ストーンヘンジ 巨石文明の謎を解く

「ストーンヘンジ」(双元社/アルケミスト双書/岡崎市立図書館所蔵) 私の憧れ遺跡不動の第一位はイースター島のモアイ像であるが、次点はイギリスストーンヘンジなのである。 そもそも巨石文明が好きだが、資料や遺物が少なく巨大な石の建造物だけがただ遺さ…

【読書205】南極料理人の使いきりレシピ

南極料理人の使いきりレシピ作者:西村淳発売日: 2011/09/17メディア: 単行本(ソフトカバー) dvdを見た直後に、ひさびさに行った図書館で程よく見つけたので借りて来て見ました。 前書きにもあるが、分量表記は非常にざっくりでレシピ本というよりは食材の…

【読書204】ルポ資源大陸アフリカー暴力が結ぶ貧困と繁栄

「ルポ資源大陸アフリカ―暴力が結ぶ貧困と繁栄」 既得権益を失うことを恐れて、混乱を維持しようとする集団。 虐殺、報復、政治的混乱はもちろん、被害者が加害者となり貧しさに拍車がかかって負のループから抜け出せない。 アフリカに関しては、知れば知る…

【読書203】赤ちゃんのカラダ図鑑

「あかちゃんのカラダ図鑑 (幻冬舎文庫)」(寺門琢巳/幻冬舍文庫) コレは異常なことなの?それとも普通のこと? 乳幼児を見ていると浮かぶあんな疑問、こんな疑問をイラストを交えて簡単に解説してくれる一冊。 「あーあるある。気にせんで大丈夫。こうゆう理…

【読書202】心と体を育てるベビーマッサージ

「心と体を育てるベビーマッサージ」(能登春夫、能登あきこ/PHP研究所) ベビーマッサージについての一冊。 出産を目前にして、Amazonで高評価のものから選んでみました。 バーストラウマやウガンダと欧米諸国との比較など、総論部分は正直に言って信用できな…

南紀白浜アドベンチャーワールド【白浜後編】

和歌山二日目。 今日の目的地はアドベンチャーワールドです。 前日のうちにホテルで前売り券を購入。大人1名3800円(当日券だと4000円)でした。 あいにくの雨だったけれど、雨のおかげで駐車場は空いているし、ショーは空いているし、園内も空いているし。 ゆ…

【読書201】NATIONAL GEOGRAPHIC 日本版 2013年 12月号

「NATIONAL GEOGRAPHIC 日本版 2013年 12月号 」 ロケットの制作では、基本的に溶接を使わない。(16ページ) 溶接に伴う品質のばらつきを防ぐためとあるが、それほどまでに気を使って製造されているのがロケットということか。 ◼︎全長3万3000キロ 人類の旅路…

【読書200】スットコランド日記

「スットコランド日記」(宮田珠己/本の雑誌社) 宮田珠己は危険である。 「ときどき意味もなくずんずん歩く」を読んでいた日、通勤の列車内で夢中になりすぎて、乗り過ごしたのは記憶に新しいが、今回も同じミスを犯しそうになった。 (書評LINK:【読書069】…

【読書199】『性別が、ない!』ということ。

「『性別が、ない!』ということ。」(新井祥/ぶんか社) 30歳までは女性として生活。 31歳の時の染色体検査で性分化疾患、いわゆる半陰陽(インターセックス)であることが判明して、男性へ性転換(?)した新井さんのエッセイ。 ホルモンバランスで、男性的嗜好と…

【読書198】女は「依存」で、いやされる。

「女は「依存」で、いやされる。」(衿野未矢/PHP文庫) ずいぶん昔に買った本の再読だけど、書評を上げていなかったようなので。 素人目線で女性たちの「依存」を実例を交えて紹介し、依存の背景やその乗り越え方のポイントを記したもので、軽い読み口で読み…

【読書197】宴のあと

「宴のあと」(三島由紀夫/新潮文庫) 本作の主人公である福沢かづは高級料亭「雪後庵」を一人で切り盛りする女将、いわゆる女傑として描かれている。保守党御用達の料亭の女将でありながら、50代にして革新党の野口雄賢に出会い、結婚する。 やがて野口が革新…

【読書196】NATIONAL GEOGRAPHIC 日本版 2013年 10月号

「NATIONAL GEOGRAPHIC 日本版 2013年 10月号」 読まないうちに次の号が届く、定期購読最大の罠にはまりかけているので、11月号が届く前に記録しておこう。 「写真の力」をキーワードに写真の持つ影響力を「WITNESS」、「PROVE」、「RELATE」など6テーマが特…

【読書195】おろしや国酔夢譚

「おろしや国酔夢譚」(井上靖/文春文庫) 天明2年(西暦1782年)、江戸を目指して伊勢を出向した、船「神昌丸」は台風に遭遇し、大黒屋光太夫をはじめ17名の船員たち。 漂流中に1人、漂着した厳しい寒さのアムチトカ島での7人をはじめ、櫛の歯が抜けていくよう…

【読書194】朽ちていった命―被曝治療83日間の記録

「朽ちていった命―被曝治療83日間の記録」(NHK「東海村臨界事故」取材班/新潮文庫) 「おれはモルモットじゃない」(79ページ) 言葉を発した本人の気持ち、聞いた医療従事者たちの気持ちは、いかほどであったろうか。 ほとんど、知見もない中であの手この手を…

【読書193】ゼロからトースターを作ってみた

「ゼロからトースターを作ってみた」(トーマス・トウェイツ/飛鳥新社) 山を越え、谷を越え、遭難しそうになりながらも材料を集め、電子レンジを壊し。 トースターを作ろうと思い立った主人公が実際にトースターを形にするまでのエッセイ。 ともかく、プラス…

【読書192】たった一人の生還―「たか号」漂流二十七日間の闘い

ヤマケイ文庫 たった一人の生還 「たか号」漂流二十七日間の闘い 作者:佐野 三治 発売日: 2013/12/20 メディア: 文庫 1991年12月。国際ヨットレースに出場すべく出船し、転覆した「たか号」。 命からがら、ライフラフトに乗り込んだ彼らに残された食糧は、ビ…

【読書191】ペンギンの憂鬱

「ペンギンの憂鬱」(アンドレイ・クルコフ/新潮クレスト・ブックス) ウクライナの首都キエフ。 ガールフレンドに出て行かれた売れない小説家のヴィクトルは、潰れかけた動物園から皇帝ペンギンを貰い受ける。 新聞社の編集長に依頼されたのは、得た仕事は死…

【読書190】日本の10大新宗教

「日本の10大新宗教」(島田裕巳/幻冬舎新書) 天理教、大本、立正佼成会に創価学会。 いわゆる新宗教(新興宗教)の成り立ちや信者獲得の歴史、衰退を客観的に記した良書。 200ページ強で10の宗教について書かれており、全体にあっさりした感じを受けるが、総論…

【読書189】てるてるあした

「てるてるあした」(加納朋子/幻冬舎文庫) 中高生向け現代ファンタジー。 高校受験が終わり、中学校を卒業して高校入学間際の春休み。 両親の夜逃げにより、高校へは進学できなくなり、遠い親戚だという「鈴木さん」を頼って、佐々良にやってきた照代。 居候…

【読書188】こちらあみ子

「こちらあみ子」(今村夏子/筑摩書房) 果たしてどう読むのが正解なんだろうか。 本書には表題作の「こちらあみ子」と「ピクニック」の二作が収録されている。 主人公あみ子が初恋ののり君に殴られて、歯を失うまでが、彼女の視点で書かれている。 発達障害、…

【読書187】旅いろいろ地球人

「旅 いろいろ地球人」(国立歴史民俗博物館) 国立歴史民俗博物館、通称「みんぱく」の研究者の方々によるコラム集。 「異文化を学ぶ」と題して毎日新聞に連載された150回分の原稿が、加筆修正されたうえでまとめられている。 凧とクモの糸を使った、変わった…

【読書186】幻色江戸ごよみ

「幻色江戸ごよみ」(宮部みゆき/新潮文庫) 江戸の町を舞台にちょっと不思議な、いわゆる怪異をまとめた短編集で12編が収録されている。 印象に残ったのは、「紅の玉」、「神無月」、「紙吹雪」あたりだろうか。 「紅の玉」 奢侈禁止令下の病妻を抱える飾り職…

【読書185】面白南極料理人

「面白南極料理人」(西村淳/新潮文庫) ある意味、究極の旅本であり食事本。 日本の南極観測基地中でも標高3810mに位置する、ドームふじ。 有名な昭和基地からは1000㎞離れており、南極で最も低温な領域のひとつ。 本書はそんなドームふじ第38次越冬隊(1996-1…

【読書184】ロシアは今日も荒れ模様

「ロシアは今日も荒れ模様」(米原万里/講談社文庫) ロシア語同時通訳者だった米原万里さんによるロシアと酒と政治家と、といった感じのエッセイだ。 本書で主に描かれているのはエツィン、ゴルバチョフの時代、1980年代後半から1990年代だろうか。 ペレスト…

【読書183】本当は怖い動物の子育て

「本当は怖い動物の子育て」(竹内久美子/新潮新書) 野生動物にみる育児放棄、子殺し、兄弟殺しから、人間社会、パラグアイの先住民にはじまり、現代社会での虐待の原因までを動物行動学的見地から解説している一冊。 動物をメインで扱った前半と、人間社会に…

【読書182】100年前の写真で見る 世界の民族衣装

「100年前の写真で見る 世界の民族衣装」 カメラを睨みつけるようなアーモンドアイが印象的な表紙の本書。 ナショジオの所蔵する約百年前、1900年代から1930年代初頭の写真を集めた民族衣装にまつわる写真集である。 経年で褪色が見られる粒子の粗い写真が絵…

【読書181】インパラの朝

「インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸684日」(集英社/中村安希) 先日紹介した「食べる。」中村安希さんの第一作目。 26歳女性のアジアからアフリカ、ヨーロッパへ至る47カ国、2年の旅。 予算は180万円。ヒッチハイク、安宿エトセトラ。いわゆるバックパ…

【読書180】ときどき意味もなくずんずん歩く

「ときどき意味もなくずんずん歩く 」(宮田珠己/幻冬舎文庫) 良い感じに気の抜けたゆるーい旅+趣味に関するエッセイ。 なんだかいろいろ名言(迷言?)にあふれている。 理由はないが、ときどき発作的にずんずん歩く。(中略) あくまで発作だから、主に日帰りで…