2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧
「三島由紀夫―剣と寒紅」(福島次郎/文芸春秋) 若くして名を馳せ、文壇、芸能にと活躍し、最後は割腹自殺という壮絶な死を遂げた文士、三島由紀夫。 その同性の情婦であった福島次郎視点での三島由紀夫を描いた作品が本作である。 「三島文学を理解する上での…
「ショッピングの女王」(中村うさぎ/文芸春秋) 消費は快楽だ。それは間違いない。 動機はどうであれ、経済状態がどうであれ、価格がどうであれ、消費は快楽なのだ。 モノを買うという消費行動自体が、私にとって快楽なのである。そして残るのは、ガラクタの…
「魔女の宅急便4 キキの恋」(角野栄子/福音館/ひたちなか市立図書館書蔵) カラッと爽やかな夏のシーンから始まる。 しかし、前巻ほどではないにせよ、うじうじは健在で、もう読むのをやめてしまおうかと一瞬思った。 魔女とはいえ、キキは年若き乙女。恋もす…
「魔女の宅急便3 キキともうひとりの魔女(角野栄子/福音館/ひたちなか市立図書館書蔵) 不幸になるための近道の一つ。 それは他人と自分を比べて、他人を羨むことなんじゃないだろうか。 それだけで人は誰でも簡単に不幸になれる。 本作のキキはまさにそんな…
「ゴーストハント3 乙女ノ祈リ」(小野不由美/ひたちなか市立図書館書蔵) 私立湯浅高校という女子校から依頼が舞い込んだ。曰く狐狗狸さんによる狐憑きに美術準備室の幽霊、部室のポルターガイスト現象と学校で怪異が連続しているという。 実際に調査に向か…
「魔女の宅急便 2 キキと新しい魔法」(角野栄子/角川文庫) 魔女を生業とする14歳の少女キキの成長物語。二冊目。 「赤い靴」や「黒い手紙」は、清々しく結ばれているけれど、重いテーマを扱っている。 一巻の少し浮き足立った雰囲気は減って、新しい街で自分…
「魔女の宅急便」(角野栄子/角川文庫) スタジオジブリによって映画化もされた、児童文学の名作である。 ずっと読みたいと思っていたのだが、どうしても映画のイメージが先行してなかなか手を出せなかった作品なのだが、文庫化されたのをいい機会とばかりに購…
「バナナの世界史――歴史を変えた果物の数奇な運命」 (ダン・コッペル/太田出版/ひたちなか市立図書館書蔵) 小麦、米、とうもろこしに次いで世界第4位の生産量を誇る農産物、実はそれがバナナであるという。 世界で最も多くの人口を上から救っている植物であ…
「どうぶついろいろかくれんぼ 」(/) (いしかわこうじ/ポプラ社) 破られる心配の少ない、厚紙絵本である。 謎かけの書かれたカラーのページに、くり抜かれたページを重ねると動物が現れるという仕掛けになっている。 擬音語や響きを楽しむ赤ちゃん絵本から一…
「さわれるまなべるきょうりゅうたち」(ニニー ・絵、松永りえ・訳/パイインターナショナル) 表紙の卵に始まり、色とりどりの恐竜、体皮、歯などが特殊な紙になっており、正に触れる絵本だ。 「うろこみたいな かわでおおわれているんだよ」 の文章に思わず…
「だるまさんの」(かがくいひろし/ブロンズ新社) 「だるまさんが」に続くだるまさんシリーズの2冊目。 「だるまさんが」ではだるまさんが様々な動作をしていたのに対して、本作ではだるまさんの様々な身体のパーツに焦点があたっている。 1作目おなじくテン…