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【読書168】NATIONAL GEOGRAPHIC 日本版 2013年 07月号

NATIONAL GEOGRAPHIC 日本版 2013年 07月号

 

デニソワ人 -知られざる祖先の物語-

我々現生人類とも、現生人類と一時は同時に存在し、交雑しながらも滅びたクロマニョン人。そのどちらとも異なる第三の人類の化石が発見された。

彼らの名はデニソワ人。

 

現生人類の遺伝子の一部にクロマニョン人由来と思われる遺伝子が含まれているのは有名だが、デニソワ人由来の遺伝子を持つ現生人類もオーストラリア原住民を中心に存在しているようだ。

 

現生人類はもちろん、クロマニョン人も、わずかな痕跡しか発見されていないデニソワ人についても、ゲノム解析がほぼ完了しているという事実に驚いた。

よく考えればヒトゲノムプロジェクトの間近にしていたのは私がまだ学生だった時代だ。そこから10年。

日進月歩の分野であるとは言え、研究者たちの世界は10年前とはまったく異なったものになっていそうだ。

 

渡り鳥 最後のさえずり

多くの地域を移動しながら繁殖を行い一生を送るという「渡り」の鳥たち。

こうした渡り鳥たちのうち、数億羽が毎年殺され、生息数が激減しているという。

 

地中海地域、特に悪名高いのがイタリア、アルバニア、そしてエジプト。

EU圏で保護規制をうっても、飛来する一か所が滞れば、生息数は減少してしまう。EUに加盟していない地中海諸国ではそもそも取り締まる法律もない。

 

食用という事実に衝撃を受けた。

この衝撃は、われわれ日本人が鯨を食べることを知った反捕鯨国の方々の衝撃と類似だろうか。

 

復活するワニの楽園

一時はワニ皮を目的とする乱獲により、絶滅が危惧されたパラグアイカイマン。

「渡り鳥 最後のさえずり」とは逆に、保護政策の成功と恵まれた気象条件により、生息数を大幅に回復させている。ポジティブな記事だ。

 

全体に写真が美しい。

特に150ページ、暗闇の中で赤い目を光らせるカイマンたちの群れを映した一枚は圧巻だ。(本紙ほどのインパクトはないものの、ナショジオの公式サイトでも見れる。)

フォトギャラリー:ナショナル ジオグラフィック日本版 2013年7月号「復活するワニの楽園」(http://nationalgeographic.jp/nng/article/20130619/354940/index2.shtml?img=ph2.jpg)

 

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