【読書178】食べる。
旅人の間でその料理は'ゲロ雑巾'と呼ばれていたと言って、彼女は笑った。(10ページ)
イネ科の穀物テフの粉で作ったクレープ状の食品で、酸味と灰色の見た目からそのようなあだ名がついたのだとか。実際に「ゲロ雑巾」でGoogle検索をすると、一番上にヒットするから驚きだ。
食べてみたいような、みたくないような…、いずれにしろ興味をそそられるのは確かである。
篠原ゆりさんの「旅する胃袋」に近いだろうか。
バックパックで世界を旅する筆者の食事をテーマにしたエッセイ集だ。
食事、食べること、背景や文化よりも自分が好ましいかどうかに主眼が置かれているように思った。
考察よりも感覚。
物足りなさを感じなくもないが、それはそれで大事なことだと思う。