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【読書257】Google Earthでみる地球の歴史

Google Earthでみる地球の歴史」(後藤和久/岩波科学ライブラリー/ひたちなか市立図書館書蔵)

 

「GoogleEarth」、それはGoogle社が提供している無料の地球儀ソフトウェアである。

世界中の衛生写真を地図上に貼り合わせて、あたかも地球儀であるかのように、動く。ズームイン/ズームアウトも(地域によって解像度の差はあれど)自在であり、机上にありながらにして、ヴァーチャルな世界旅行、今後訪れる場所の現地情報の把握、さらに災害時には被害状況の把握など多様な用途で使われる。仮想現実に現実の融合した、実に未来的なツールである。

 

本書ではGoogleEarthを用いて、世界各地の大規模自然遺産を紹介、その成り立ちや背景について触れている。

 

例えば、タヒチボラボラ島から、島国ツバルのフナフティ環礁、日本の沖ノ鳥島と眺めることで、保礁(バリアリーフ)をもつ島から、肝心の島は沈下し、珊瑚だけが残された、環礁のステージ、そしてその環礁すらも沈みかけているステージ、と地学の教科書で語られるであろう模式図を実際に目にすることができる。

同様に、グランドキャニオンとモニュメントバレーでは侵食が、その他、火山島やシアノバクテリアの気配、さらには恐竜の足跡まで(!)、まさに地球広し、といった感がある。

 

残念なのは、一つの地域にさいているページ数が少なくのと、対象をある程度有名な観光地に絞っているため、目新しいことはあまりないこと。

いっそ例で紹介した珊瑚島のような話を、まとめて数ページで紹介して欲しかったなぁ。

 

 

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