心ゆくまで崖っぷちで読む本

中小企業診断士(登録予定)の読書ブログ

The Story of Doctor Dolittle

The Story of Doctor Dolittle (English Edition)

The Story of Doctor Dolittle (English Edition)

児童書でもお馴染みドリトル先生シリーズの第一作目。

今日こそは読了!と言い続けて四日かかった。 単語も文章も多くは悩むことなかったので、適正レベルかな。

“But I like the animals better than the 'best people'," said the Doctor.

博識だけど今で言うとちょっと社会不適合者なドリトル先生の診療所は、ペットたちを愛して優先するあまりに閑古鳥。 生活に困ったドリトル先生はオウムのパトリシアから動物の言葉を習って、獣医さんに鞍替えする。

動物と会話できることで、獣医として生計が立て直せるかと思いきや…。 サーカスから逃げてきたワニを受け入れたことで、動物たちも寄り付かなくなってしまい、また貧乏生活に逆戻り。 それまで家事をしてくれていた妹も、呆れて出て行ってしまう。

責任を感じた動物たちは家事を分担し始める。とはいえ金銭の欠乏は如何ともしがたい。 いよいよ明日の食事にも事欠供養になったその時、季節外れのツバメが、アフリカのサルたちの間で病気が流行り、名獣医を求めてることを告げた。

船を借り、船旅を満喫し、アフリカでは現地の王に拘束されかけるもオウムのポリネシアの機転で無事脱出し、なんとかサルたちの住むジャングルにたどり着いたドリトル一行。 急ごしらえで診療所を整え、森の動物たちに協力を仰ぐも一蹴にされてしまう。

“The lions are never IN trouble—they only MAKE trouble,"

ライオンかっこいい。 …と思ったら速攻奥様に怒られて戻ってきて笑う。 ドリトル先生シリーズは動物たちに人間が味溢れるのが魅力なんだろうなぁ。

ここまでの冒険は細かに説明されているのに、ドリトル先生がサルたちを癒していくシーンはあっさりあっさりで拍子抜けした。 勝手に医者であるドリトル先生がいく先々で動物を癒す、ドクターの物語を想像していたんだけどそうではなく、冒険ファンタジーなのね。 ドリトル先生のスキルとしては、医師である点よりも、動物と会話できることがメインだった。

白い肌に憧れる場面がある。 本国では問題になって、 色々な考え方があるし、被差別の方々からしすればそんな文章は削除する以外の選択肢はないのかもしれないけれど…。 作品を通して当時の(おそらくは)一般的な意識が垣間見れる気がするので、これはこれで、という感じ。

青空文庫版なのかな。イラストがないけどイラストも可愛いので、少しお金を出しても良かったかも。

The Story of Doctor Dolittle illustrated

The Story of Doctor Dolittle illustrated

  • 作者:Lofting, Hugh
  • 発売日: 2020/08/05
  • メディア: ペーパーバック