【読書428】金田一耕助ファイル1 八つ墓村
半分ぐらい読んで放置していたのを読了。
「金田一耕助ファイル5 犬神家の一族 (角川文庫)」と並び、何度もドラマ化されている名作。 読んだことはなくても名前くらいは知っている人が多いんじゃないだろうか。
本格推理小説のイメージが強い横溝であるが、本作はむしろ怪奇小説、娯楽小説として世に出され、実際、推理小説としての色は薄い。 必然的に、探偵役である金田一はほとんど活躍しない。 最初と最後にちらっと出てくるくらいである。
山村の伝承、両家の対立、過去の因縁とてんこ盛りに盛り込んで、ばったばたと死にまくる本作もサビサビサビ、全部サビ的な救いのなさで、一言で表すと、最高である。
ハマり出すと楽しい横溝正史。 文章硬めなのと、そこそこ長いのとで途中で離脱しやすいけど…。
犬神家も再読しようかな。
洞窟の中でのシーンも多く、物理的に暗いシーンが多い本作よりも、犬神家の方が映像化向きな感じではある。
それとも獄門島を読もうかな。