心ゆくまで崖っぷちで読む本

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【読書464】魔女たちは眠りを守る

魔女たちは眠りを守る

魔女たちは眠りを守る

dmmブックス。 初めての村山早紀さん。

桜の季節、古い港町に若い赤毛の魔女が戻ってきた。 人とは違う時の流れを生き、人に違和感間を持たれぬよう旅をしながら生きる魔女だけど、稀にどこかの街に腰を据える魔女もいる。

舞台となる港町にも、銀髪の年配の魔女ニコラが居を構え、若い魔女七竈七瀬は同輩であるニコラを頼りこの街に仮の住まいを得る。

魔女と人間、猫、あるいは虹の橋を渡ろうとしている者、渡った者たちの優しくて、非常に可愛らしいお話が7編。

疲れ切っていた時にズビズビ泣きながら読んだ。

儚くなった後ではあっても、みんなの思いは報われているのがいいのかな。 悔いを残して死んだものや呪詛を孕むような話はなく、安心して読めるファンタジーだ。

魔女たちは、人の記憶からは消えやすく彼岸に渡ることなく消える自分たちを寂しく思っているようだけど、儚くなって魔女に近くなった人々からは、彼女たちが人に愛されている様子が伝わってくる。 それは魔女たちの「幸せになる呪い」が象徴するように、ニコラや七瀬が人の世界を愛し慈しんだ結果だ。 違う生き物だから、分かり合えないのかもしれないけれど、時々しか交われないのかもしれないけれど、こんな風に考えること自体が人側の論理なのかもしれないけれど。

彼女たちの寂しさが、和らぐといいと思う。

イラストが可愛くて気になっていた竜宮ホテルもそのうち読もう。

竜宮ホテル (徳間文庫)

竜宮ホテル (徳間文庫)