心ゆくまで崖っぷちで読む本

中小企業診断士(登録予定)の読書ブログ

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書305】ロードス島攻防記

「ロードス島攻防記」(塩野七生/新潮文庫) ドルチェと呼ばれるほどの甘い気候、薔薇の咲き乱れる古代文明の気配を感じる島、ロードス。 エジプト・シリアを手中に収めたトルコにとっては内海と呼べる東地中海に位置しながら、キリスト教の宗教軍である聖ヨハ…

【読書304】イスラームの世界地図

「イスラームの世界地図」 (文春新書/21世紀研究会) 「イスラム原理主義」、「イスラム過激派」、ニュースを賑わすそんな単語に、なんとなくイスラム=過激で怖いもの、というイメージをもっていないだろうか。 本書は しかしイスラームについて、私たちは何…

【読書303】ゴーストハント4 死霊遊戯

「ゴーストハント4 死霊遊戯」(小野不由美/メディアファクトリー/ひたちなか市立図書館書蔵) 前巻に引き続き学校が舞台となる本作。 科学的解決、本格ミステリー調の古い怨霊、超能力ときて本作のテーマは呪いだ。 2巻目に続いて、正統派のゴーストバスター…

【読書302】白蓮れんれん

「白蓮れんれん」(林真理子/集英社文庫) 歌人柳原白蓮。本名伊藤燁子(れんこ)。 華族の妾腹の子として生まれながら、九州の石炭王伊藤伝右衛門に嫁ぎ、人妻でありながら、社会運動家で法学士だった宮崎龍介と恋仲になりやがて駆け落ち同然に出奔する。 姦通…

【読書301】文明を変えた植物たち ーコロンブスが遺した種子

「文明を変えた植物たち―コロンブスが遺した種子」(酒井伸雄/NHK出版/ひたちなか市立図書館書蔵) コロンブス以降、ヨーロッパ世界には新大陸原産の数々の植物がもたらされ、現代文明の礎となった。 その中でも影響が大きかったと思われる6つの植物が、ジャガ…

【読書300】魔女の宅急便6 それぞれの旅立ち

「魔女の宅急便 〈その6〉それぞれの旅立ち」(角野栄子/福音館創作童話シリーズ) 魔女の宅急便5 魔法のとまり木より15年。 キキとトンボさんの間には双子の姉弟が生まれていた。本作はこの双子が主人公である。 姉のニニと弟のトト。二人は11歳。本当なら、…

【読書299】魔女の宅急便5

「魔女の宅急便〈その5〉魔法のとまり木」 (角野栄子/福音館創作童話シリーズ) トンボさんとの恋の行方、結婚式のヴェール、変わっていくジジ、そしてサヤオさん。 キキの物語はこれでおしまい。 長い長い思春期のトンネルを抜けて、最終話にふさわしい大円…

【読書298】オーケンののほほんと熱い国へ行く

「オーケンののほほんと熱い国へ行く」(大槻ケンヂ/新潮文庫) インドへの取材旅行記、そしてタイへのバックパッカー体験旅行記の2編からなる旅エッセイ。 旅エッセイとしては、可もなく不可もなくな感じなのだが、熱い国ならではの徒労感が伝わってくるのは…

【読書297】彼女のこんだて帖

「彼女のこんだて帖」(角田光代/講談社) 食べることは生きること。 本書は誰かの日常のなかにある食事がモチーフの連作短編集である。 ある話の脇役が主人公となって次の物語へと繋がっていく様子は、まるで、日常の家庭料理のようだな、と思った。 なんだか…