2012-01-01から1年間の記事一覧
海嶺 全3冊合本版 (角川文庫) 作者:三浦 綾子 発売日: 2016/01/20 メディア: Kindle版 天保三年(1982年)、尾張の国小野浦(愛知県の知多半島)から十四名の乗組員を乗せて出航した千石船宝順丸。 出航後間もなくの遠州灘で、激しい嵐に遭遇する。 船底に浸水す…
「BAD KIDS」(村山由佳/集英社文庫) 村山さん二冊目。 「天使の卵 エンジェルス・エッグ」よりはこちらの方がおすすめ。 年上の写真家との恋に悩む女子高生都と、同性のチームメイトである幼馴染に抱く隆。 ふとしたきっかけでお互いの秘密を知りあった二人…
「天使の卵 エンジェルス・エッグ」(村山由佳/集英社文庫) 進路に悩む予備校生、一本槍歩太(いっぽんやりあゆた)、精神科医、五堂春妃。春妃の妹で歩太のガールフレンド、齋藤夏姫。 悩んだ挙句、進路を決めかねて浪人が決定した春の日、満員電車の中で出会…
「谷崎潤一郎犯罪小説集」(谷崎潤一郎/集英社文庫) 妄想の末の殺人、計画殺人、癖としての窃盗…犯罪に手を染める人々を描いた短編集。 谷崎作品初読なんですが、登場人物が変態ばっかりで、谷崎潤一郎という方は変態だったのかなぁと思いました。 『私』 寮…
「白蝶花」 (宮木あや子/新潮文庫) 宮木さん作品の中では「花宵道中」、読後感では「雨の塔」に近い。 時は大正から昭和、今とは異なる身分制度、社会常識の中で生きる女性たちの恋愛連作集。 出征、戦死、あるいは癌…。 さまざまな理由によって、見事に男性…
「食の世界地図」(21世紀研究会/文春新書) 食に関する雑学本。 タイトルは「世界地図」となっているけど、どちらかというと言葉のルーツ、起源に重きを置いて、その言葉がその食品を指すようになった由来などを記述している。 細かく見開き1ページごとくらい…
「メガロマニア」(恩田陸/角川文庫) だいぶ間が空きました。お久しぶりです。 NHKスペシャルのため、マヤ、アステカ、インカ…。かつて南米を中心に栄えた文明を追ってメキシコ、グアテマラ、ペルーを旅した17日間の記録。紀行エッセイ。 恩田さんて女性だっ…
「幻覚ピカソ 1」「幻覚ピカソ 2」「幻覚ピカソ 3」(古屋兎丸/ジャンプコミックス) 夫の友人おすすめ。 サイコさんがサイコさんでやっぱりサイコさんだった話。 飛行機事故によって、ただ友人を失ったピカソことヒカリ。 同時に死ぬはずだった自分を救ってく…
「雨の塔」(宮木あや子/集英社文庫) ブーム中なので連続で宮木さん作品だけど、本作は秀逸。 情報と自由以外は何でも手に入る、隔離された岬の大学。 資産家の娘だけが集う特別な女子大を舞台に、それぞれの事情を抱えながら、塔の様な寮に集う4人の少女たち…
「学園大奥」(宮木あや子/実業之日本社文庫) 猛勉強の末、入学した憧れの「丸の内学園」。 女子高だと信じていたその学校は、いつの間にか共学化していた! 生徒会組織、通称「大奥」。女の園にわずか2人の美少年。内部生の選民思想。 コメディタッチの少女…
「ハイスクール歌劇団 男組」(米原弘樹/幻冬舎文庫) とある男子校で文化祭に向けて結成された「青葉台歌劇団男組」。 受験生まっただ中、男ばかりの宝塚上演を目指して練習に励む青春小説。 辻かわいいよ辻。ある意味萌え小説なんだろうか。 みんな若者で高…
「文庫 セレモニー黒真珠」(宮木あや子/MF文庫ダ・ヴィンチ) 「花宵道中」に続き、宮木さん二冊目。 葬儀屋「セレモニー黒真珠」の社員3名を主軸に、人の死後、葬儀を通じて垣間見る人間関係を描いた連作集。 文句なしに面白かった。 登場人物たちは各自重い…
「たぶらかし」(安田 依央/集英社文庫) 主人公は冬堂マキ、もうすぐ40歳。 嫌な仕事、嫌なイベント。そんな時誰もが一度は妄想しそうな「誰か代わりになってくれたら…」。 そんな気持ちをかなえる会社、「ORコーポレーション」に所属する役者だ。 日常生活に…
「唐傘小風の幽霊事件帖」「恋閻魔―唐傘小風の幽霊事件帖 」「妖怪泥棒 唐傘小風の幽霊事件帖 」(高橋 由太/幻冬舎時代小説文庫) 江戸の町を舞台に、貧乏寺子屋の師匠・伸吉と美少女幽霊の小風、それに寺子屋に通う人じゃない者たちを軸に進むどたばた劇。 …
「STEEL BALL RUN ―ジョジョの奇妙な冒険Part7」(荒木飛呂彦/ジャンプコミックス) 夫の実家から借りてきた。 「こんなの読んでる場合じゃない!」っていって1週間は我慢したけど結局読んでしまった。 中だるみはあるものの、24冊を一気に読ませるのはさすが…
「グリーン・レクイエム」(新井素子/講談社文庫) 新井素子さん二冊目。 三作の短編集。 まずは表題作の「グリーン・レクイエム」。 かつていた著名な植物学者。 かつて破たんのきっかけとなった弟子である研究者。 かつて少女に遭った学生の青年。 少女が悲…
「呪われた町 (上)」「呪われた町 (下) 」(スティーブン・キング/集英社文庫) アメリカの田舎町「セイラムズ・ロット」に立ち寄った小説家の青年。 地元では有名なお化け屋敷「マーステン館」への奇妙な転入者。 やがて連続する死者、消える死体、徘徊する亡…
「もっけ(勿怪)」(熊倉隆敏/アフタヌーンKC) 会社の人から借りた。 いわゆる視える姉・静流と、憑かれる妹・瑞生の姉妹が、田舎町で遭う怪異とそのかかわり描く。 レビューでは妖怪との共存がテーマと書かれている場合が多いけど、見える/憑かれる二人が、己…
「鬼談百景 」(小野不由美/幽BOOKS) 先日紹介した「残穢」と同時発売の、怪談集。 百の怖い物語を集めた、いわゆる耳袋的な一冊。 小野不由美さんの淡々とした語り口のせいか、不思議と怖くない。 非常に淡々とした感じがむしろ物足りなく感じる人もいると思…
「残穢」(小野不由美/新潮社) 追ううちにたどり着くドキュメンタリータッチの一冊。 リング系のホラー。
「へんな古代生物」(北園大園/彩図社) コンビニ購入。 現実に身近な芸能人や有名なものに例えてあって、個人的には結構楽しめた。 文章自体はコラムやネットブログのノリで、まぁ、好き嫌いはわかれるかな。 サイズ比較の具体例系のネタは良かった。 ジャイ…
「海の生き物」(今泉忠明(監修)/学研の図鑑) コンビニで購入。580円という安価ながら、フルカラーでいい本だなーと思っていたら学研なのね。 魚類鳥類哺乳類と、各種の海の生き物が1ページもしくは見開き2ページで紹介されています。 基本的にメジャーどころ…
「絵のない絵本」(アンデルセン/郁文堂) むかーし実家に大判のハードカバーであった本。 この前実家に行ったら、ドイツ語訳付き新書サイズがあったので回収してきました。 「マッチ売りの少女」、「人魚姫」、「雪の女王」等々、童話で有名なアンデルセンで…
だいぶ前に中央図書館に行って借りてきました。 松谷みよ子さんの「モモちゃんとアカネちゃんの本」シリーズ、全6巻。 児童書で、私自身幼少期に読み聞かせをしてもらった作品。1巻の冒頭をそらで言えるぐらいに、お気に入りだったものです。 いずれは購入…
「高熱隧道」(吉村昭/新潮文庫) 黒部第三発電所建設のため、水路トンネル及び欅平駅~軌道トンネルの開通を目指す現場を描いた一冊。 資材運搬中の転落死にはじまり、岩盤温度はセ氏150度を超える灼熱地獄、宿舎を襲う大雪崩。無残に死んでゆく人夫たち。 国…
「世界最悪の鉄道旅行 ユーラシア横断2万キロ」(下川 裕治/新潮文庫) 軽い旅本ブーム。 先日紹介した「旅する胃袋」が好きなことをした結果が本になった本であるのに対して、本書は面白いことをしようとして面白いことをした本という印象。 時事問題、歴史的…
「旅する胃袋」(篠藤 ゆり/幻冬舎文庫) ◆内容紹介 標高4000メートルの寺でバター茶に癒され、香港で禁断の食材を味わい、砂漠で人生最高のトマトエッグスープに出会う――。食に対してずば抜けた好奇心を持つ著者が、強靭 な胃袋を通して世界に触れた11の風味…
「精神科ER―緊急救命室」(備瀬 哲弘/集英社文庫) 府中病院の精神科ERに勤務していた筆者の手記の様な感じ。 本書中で筆者自身も悩みの対象としているが、ERという部署の特質上、長期的なケアができない。 そのため本書においても急性症状に対する処置とその…
「この度は御愁傷様です」(宮本福助/モーニングKC) 遺言は「遺産分配はダーツで決めろ」。 1人の男の死。3人の子供と1人の孫。家屋をたまり場にする近所の老人たち。 男の遺産をめぐり、死をめぐり、過去の職、行いをめぐり巻き起こる喜劇。 なーんか面白…
後宮小説(新潮文庫) 作者:酒見 賢一 発売日: 2014/08/01 メディア: Kindle版 第一回ファンタジーノベル大賞受賞作。あらすじ読んでずっと読んでみたかった一冊をついに購入。 中華風ファンタジー。 腹上死した先帝の後を継いで素乾国の帝王となった槐宗。…