(読書記録)「僕僕先生」シリーズ
「僕僕先生」「薄妃の恋―僕僕先生
」「胡蝶の失くし物―僕僕先生
」(仁木 英之/新潮文庫)
古代中国を舞台に少女姿の仙人の僕僕に弟子入りした怠け者の青年・王弁がともに旅するファンタジー小説。
一巻後半の、王弁が僕僕に恋するくだりは正直読んでいて辟易したんだけど、二巻以降甘さは設定のみとなり、サブキャラクターたちのお話が増えてくるので、少しだけ我慢すれば大丈夫。
久々に、楽しませてもらえる小説、購入しても大丈夫な小説でした。
世界観や用語のとっつきにくさ、という意味では小野不由美さんの「十二国記」シリーズに近いかな。
漫画版でいいので、「封神演義」とか読んでいると、すんなり言葉が入ってくると思います。
デビュー作が本作なら、今後に期待ができると思う。
本当にオーソドックスな中華ファンタジーで、ストーリー自体にひねりはなく、物語は想像通りに展開していきます。
キャラクターの設定はすごく癖がある感じなのに、実際に出てくる人物たちはみんななんだかとっても普通な感じ。
この「普通な感じ」が魅力の一つなのかなぁ。
もう一冊、仁木さんの本があるので、楽しみです。