【読書427】ロートケプシェン、こっちにおいで
創元推理文庫だけど、ティーンエイジャー、中高生くらいがターゲットなのかな。 個人的にはかなり軽いラノベ枠。
実はシリーズ2冊目だったようだけど、これだけでも違和感なく読める。
孤立気味のマジシャン美少女、酉乃初と、初に恋する同級生須田。 この二人をメインに、須田が初に学校内のちょっとした人間関係を相談し、初がその行き違いを解説する、という短編連作形式で話が進む。
テーマはいじめ。
以下ネタバレ。
最終的には織田と井上の友情物語として綺麗に終わっているけど、笹山のやったことってかなりえぐいよね。 謝れば、と言える周囲も、結果を気に病む織田もなんかよく分からない。
叙述トリックは、ちょっと無理矢理すぎるかなぁ。
そういやこの作りのお話なのに、作中作はないのか。
読了後、前半の違和感が納得、なら分かるんだけど、むしろ違和感がマシマシになってしまった。 どう考えても、マックでテンション駄々下がりしたのって、先輩に失恋じゃないだろう…。
短編を無理矢理繋げて連作っぽくした感じ。
一作目は特に読まなくていいかな、と思う。