心ゆくまで崖っぷちで読む本

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【読書455】ふしぎ駄菓子屋 銭天堂

本屋に平積みされていたシリーズがプライムリーディングに入っていたので、読んでみた。

ふしぎ駄菓子屋 銭天堂

ふしぎ駄菓子屋 銭天堂

  • 作者:廣嶋 玲子
  • 発売日: 2013/05/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

白髪だけどお婆さんと呼ぶには若い女性、紅子さんの営む駄菓子屋銭天堂。 銭天堂はただの駄菓子屋ではない。 選ばれたお客にだけ、特別な駄菓子を売るふしぎ駄菓子屋なのだ。 特別な駄菓子をめぐるショートストーリーがオムニバス形式で数話収録されている。

特別な駄菓子には特別な効果があるが副作用もある。添えられた注意書きを守らなければ様々なトラブルも起こる。

話によっては結構怖いオチがついている。 シンプルな勧善懲悪に、ちょっと毒がある感じが人気の理由だろうか。 一巻では銭天堂の主人紅子が物語に直接絡んでくることは少ないが、そこがまた裏で糸を引く悪役のような雰囲気で、一筋縄ではいかない癖のある人物像を印象付ける。

小学生には大人っぽく、中高生には少し子供っぽい。絶妙なバランスがいいんだろうなぁ。

選ばれ迷い込んだ人々の運命は、紅子から買った駄菓子を通じて少しだけ変わる。 良い方に変わるか、悪い方に変わるかはその人次第だ。 良い方に変われば紅子の勝ち、悪い方に変われば紅子の負け、と何やら賭け事をしている風の紅子。 物語がこの後どの様に展開するのか、続きも気になる作品だった。