【読書460】Another 2001
- 作者:綾辻 行人
- 発売日: 2020/09/30
- メディア: 単行本
ずっと読みたかったAnotherの続編がdmmの70%オフでようやく読めた。
ストーリーとしては割とシンプルで分かりやすい。 夜見山中の3年3組には、ちょっとした呪いがかかっている。 始業式の日に不自然に一つ足らなくなる机。それはクラスに死者が紛れ込んでいるサイン。
死者が紛れ込んだ年、クラスは厄災に見舞われる。 一月に少なくとも1人以上、クラスの構成員かその二親等以内の血縁者が、通常ではあり得ない形で死に続けるのである。
オチが読めるという感想も見かけたけど、それも含めて、次は自分かもしれない恐怖を楽しむのがAnotherだと勝手に思っている。しかし、本作の主人公である想が、事件を目前にして倒れたりはするものの、性格としては落ちて腹を括っているので、怖さは少ない。
作中では自然災害のように扱われている厄災だけど、生じる現象になんとなく性格を感じる。 力が及ぶ範囲が限定的だったり、死者の設定に矛盾が生じていたり、そもそもいないものを設定すると騙されてくれちゃうとか、なかなかにどじっ子感ある。 影響範囲のことを考えると、制約によって局所的に力を強めているのかな。時間の経過やあるいは厄災が途中停止することで厄災自体の力が弱まったりするのかな? そもそも発生が不定期なので、発生させるにはエネルギーが必要で、かつ大量の死者をもって何かを補給しているとかか?
いないものの効果についてもちょっと疑問。 今回の想の件から思うに、判定がかなりシビアというか気まぐれな感じがする。過去の成功例はよく成功できたなという…。 死者についての記憶が薄れることから想像するに、実は4月の早々に死者が死に返るパターンとかだったんじゃないだろうか。 発生していない年も、単に先に死者が死に返ってしまっているだけの時がありそう。 ランダム発生に見えるのはその結果とか。
厄災による致死率ってどのくらいなんだろうか。 なんとなく黒幕感があるあの人なら調べていそう。
ひぐらしの鳴く頃にではないけど、試行回数が増え、抜け道というか対策が編み出され、今回に至ってはキーパーソンである鳴が、死者を死に返したことで、厄災ちゃんは結構なピンチだよねぇ。
例えば鳴が夜見山を離れて、記憶の劣化を防ぐ。 4月の頭に3年3組になったメンバーの全員の写真を見ることで、死者が誰か分かる。 死者がいる場合は鳴が死に返し続ければ、鳴の記憶の保持を強化しつつ、延々と厄災潰せるんじゃ…?
もし、3年3組全員がいないものとして振る舞ったらどうなるんだろうか。 倍の人数になっちゃうの??
初読が8年前。 insolble.hatenablog.jp
Kindleの未読本がようやく110冊をきりそうだったのに、DMMのセールで結局60冊くらい買ってしまった。
半年分の書籍購入のつもりだけど、積読にならないようにサクサク読んでいきたい。